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軌条想歌 わだちのうた
双筋の光の路は、時として「想い」すら運んでくれるように、遠く彼方へと続いている。
軌条は、途切れることなく続いている。 列車は今日も、遥かなる街を目指して静かに旅立つ。
君の住む北の街にも風にのせうすべにの春ひとつ届けん
まっすぐにただまっすぐに見つめをり 共に歩まん日を夢に見て
音がその歩みを示す 樹々の間を踏みしめるよに進むトロッコ
遠けれどおなじ一つの國と知るレールをつなぎ君に逢ふ今日
秋の風貨車に積み込み祈りにも似た姿なる稲の海行く
今僕が目指し行かんは地図にない終着駅のごとくある君
出逢ひたるその初めより魅せられき そらすことなく僕を見る目に
漆黒のトンネル抜けて我が身体夜明けの蒼に溶くるごと行く
踏切の前で遠くを眺めやるこの平行線が君住む街へ
君といふ駅を後にし旅立たん再びここに戻り来るため
閉塞の赤き灯火 黄昏の駅に佇む君偲ぶ空